せっかくの休日ですから、楽しみませんか?

アイスマンの最古の火口(ほくち)アマドゥ(火口茸)を再現できるか!?

ハイどうも、最近市販されている現代素材の火口(ほくち)、チャークロスとかにコレジャナイ感が出て太古の領域に手を出した男・・・kamisiroです!!

さっそくですが、BushCraft民の皆さんもそうでない皆さんも

5000年前の人類、アイスマンの火口(ほくち)をご存知だろうか?

(アイスマンとは5000年前の人類のミイラの通称である)

それはキノコである。

え?キノコ???と素人の方は思うだろう・・・そう、あのキノコなのだ。

と、言っても食用の舞茸とか椎茸とかじゃーない。

多孔菌、硬質菌・・・いわゆるサルノコシカケの仲間の非食用キノコを使ったと言われる。

その中でも専ら「ツリガネタケ」と呼ばれるキノコが火口(ほくち)にされていたと言う。

5000年前の人類は火口茸を常に携帯していたのだ

だが、ネット上でいくら検索しても、この火口茸に関する文献は「アイスマンが使っていたツリガネタケで~」程度しか見つからない。

唯一見つけたのがプーッコナイフの鍛冶屋「大泉(oizumi Bush n’ Blade)」さんの動画だけであった。

今回、そちらを参考にさせていただき、ネット上で初の火口茸、アマドゥを素材収集から作成方法まで網羅した情報をガッツリ書かせていただきます!!

※アマドゥというのは本来フライフィッシング等に使う自然素材の吸水スポンジを指すらしいので、今回作ったのは厳密にはアマドゥではないです。名前はまだ無いw

ツリガネタケが見つからない・・・ならばサルノコシカケの仲間で代用できないか!?

企画の頭から壁にぶつかった!!!近所にツリガネタケが全く生えてない!!

近所の公園の倒木、切り株を手当たり次第チェックしたが無い!

キノコが無いわけではない・・・実際公園の桜の木の切り株や枯れた木を見ると高確率で木材腐朽菌に蝕まれている。

と、言うより多孔菌、木材腐朽菌に蝕まれた結果立ち枯れのようになって伐採されるのだろう。

そこで俺は、使えそうな雰囲気のサルノコシカケ系の菌類を二種を選び代用してみることにした!

その① オオミノコフキタケ

これらの身近で見られる世間一般で「サルノコシカケ」と呼ばれる菌類、実はサルノコシカケという名前ではない。

分類上サルノコシカケ科ですらない。

身近に見られるこの手の硬質菌の多くは「コフキサルノコシカケ」と言われていた。

が、近年になって低地に生えている「コフキサルノコシカケ」と思われていたもののほとんどが「オオミノコフキタケ」という違うキノコであると判明したらしい!

まじで2015年くらいのことらしいよww最近すぎだろw

ちなみにどちらも『タマチョレイタケ目_タマチョレイタケ科_マンネンタケ属』である。

『サルノコシカケ』と呼ばれていたキノコがサルノコシカケ科ではないのだ・・・菌類の世界は奥が深そうだ、素人の俺にはさっぱりワカラン。

(タマチョレイって何?卓球の掛け声?w)

この二種は成長するとかなりの大型の子実体を持つ。

二種の見分け方は割って断面を見るか、胞子を顕微鏡で見るしか無い。

これが食用のキノコで片方が毒キノコだったらと思うと恐ろしい話である。

だから俺、キノコ食べるの嫌いなんだよね!

このようにオオミノコフキタケのような半円型の多孔菌類は非常に見分けが難しい。

実際、上の画像のような大型のツリガネタケもある。

採取して断面みないと本当にわからない

自分が気づいていないだけで、オオミノコフキタケと思っているものの中にツリガネタケが混じっているかもしれない・・・キノコは本当にわけがわからん。

その② シロカイメンタケ(チリメンタケ?)

関東の平地でオオミノコフキタケの次に見かける多孔菌がコイツだ。

おそらくは「シロカイメンタケ」だと思うのだが・・・これも正直よくわからんw

ちなみに分類はこんな感じ

『タマチョレイタケ目_ツガサルノコシカケ科 _カンバタケ属』・・・・こっちはサルノコシカケ科らしい。

別の公園でみた群生しているタイプ。

切り株の中心を空洞化させて分解している・・・腐朽菌のちからはスゴイ。

しかし、これを調べているうちにこのキノコの候補がもう一つ見つかった。

それが「チリメンタケ」である。

ネットで調べるとどうもこいつはチリメンタケである可能性が高い・・・多分。

だが、どちらも特徴が似ているので正直わからん(さっきと同じや)

管腔面の凹凸も似ているのでさっぱりわからんのですよ!!!

ネットで出てくる記述を読んだ限りではツリガネタケ以外に火口(ほくち)になる菌類はシロカイメンタケくらいだ。

だからコイツはシロカイメンタケじゃないと困る・・・

ところが更に調べてみるとチリメンタケは「肉は硬いコルク質」とある。

ツリガネタケのアマドゥになる部分は「コルク質」と書かれていた・・・なので俺はチリメンタケでもいけるんじゃねー?って感じの軽いノリでとりあえず作ってみることにした。

代用硬質菌でアマドゥを作る、実践編!

今日の食材はコチラ♪

「シロカイメンタケ」と「オオミノコフキタケ」です!

冗談はさておき、こいつらをアマドゥに加工するわけですが・・・本来であればコルク質の部分以外の外の皮や管腔部を削るわけですけど

信じられないくらい固くて全然切れない!!!

「なんだぁ・・・てめぇ?」とか言いたくなるレベルの硬さ。圧倒的硬質感。

(使ったナイフが昔鉄工ヤスリを鍛造して作ったポンコツナイフだからってのもある)

ってことで諦めました、下処理はいい加減にして次の段階へGO!!!

次になにをするかって?簡単ですよ。

重曹をめっちゃ入れた水で煮立たせるだけです。

目安はよくわからないですwww

煮汁が黒くてきたねー感じになるまで煮ればいいっぽい・・・そんな感じです!

うまくできるように、精霊に祈れ!!

数十分も煮ると、さすがに柔らかくなります。

それでも思ったより硬いけど

それにしてもクッソ不味そうだな・・・まあ食えないと思うけど。

コフキサルノコシカケは薬効のあるお茶にしたりするから・・・オオミノコフキタケもいけるんじゃね?

まあ、絶対食べないけどな。

あとはコレをアマドゥとして使える部分に切り分けるのだが・・・正直どこが使える部分なのかよくわかんね!!!

コイツほとんどわからねーじゃん!って思った?そりゃそうだよ!だってどこにも情報ないもんを試行錯誤してんだよ知るかよwww

ってことで雰囲気で削りまくった。

削った部分を木の棒でとんとんとんとんヒノノニトンのリズムで叩きまくります。

木の棒で叩け!!ちなみにこれはアオダモの木です。

しばらく叩き、これ以上叩いたらほぐすっていうかボロボロに千切れちまうな・・・って感じの手間で止めておきます。

完成品がコチラでございます。

ちなみに、オオミノコフキタケは途中で捨てました。

なんか叩いてたも形が全く変わらなかったので・・・「これ、つかえねポイ」って感じで。

ですからこれはシロカイメンタケ(チリメンタケ?)の成れの果てってことです。

本来であればこれを天日の下で手でほぐしながら乾燥させるのですが・・・この時陽が落ちちゃったのよね・・・ってことでどうにもなりませんので自然乾燥させました。

本当にいい加減だなw

代用多孔菌のアマドゥは、ティンダー(火口)になったのか!?

ってことでそれっぽく出来た火口茸風のモノに着火できるか実践と行きますよ。

原始の火よ・・・灯れッッ!!!

初日、俺はアマドゥがボロボロになって減り続け、火打石は何度も割れ、さらに火打石を抑える左手の指先が痛くてつかめなくなるまで打ち続けた・・・

結果、着火できず!!!

ファイヤースチールならちょっと毛羽立たせるだけで着火できるが・・・それじゃダメなんだ!!

アイスマンの再現をするためにここまでやったんだから、火打石で着火出来ないと意味がない!

そして2日目・・・

俺は一応現代人。

原人よりは頭は使えるはずなので、火口茸を毛羽立たせて着火しやすくさせた。

「火打⇒失敗⇒毛羽立たせる⇒火打⇒失敗⇒毛羽立たせる⇒火打石の角を作り直す⇒火打⇒失敗⇒毛羽立たせる」

これを延々続けるのだ、1時間とかすぐに過ぎさる。

いつしか火打石はひとつまみの火口茸と同じくらいの極小サイズで鋭い破片を使ったほうが火花を出しやすいことにも気づく。

極小の鋭い瑪瑙破片、綿のように毛羽立たせた火口茸、そして渾身の打撃による火花の全てが揃った・・・ついに・・・火口茸の毛羽立った面の一部が一瞬赤く光り、黒い点が・・・すぐに息を吹きかける!!

ついた!!!火口茸で火種が出来た!!

5000年前の太古の火種が再現された!!!

しかも代用の多孔菌で、出来たのだ!

ぶっちゃけ日本で火口茸作った人って今までどのくらいいるんだろ?

ネットで検索して詳細な情報がまったく出てこない、youtubeにも海外の発信者の情報が1つしか無いって状況から考えてほぼ居ないと思うんだよね。

(そもそもマニアックすぎるんだけどな)

ってことでkamisiroは日本でシロカイメンタケ(もしくはチリメンタケ)で火口茸を作った第一人者として勝手に名乗り出ます!!

ネットでBushCraftとか焚き火動画とか出してる君たち!!インスタ映えするキャンプ写真と動画撮るのもいいけど火口茸(アマドゥ)にも挑戦してみないか!?

(めっちゃ煽るスタイル)

え?まだチャークロスで消耗してるの?

時代は火口茸ですよ!!

(尚、労力的にキリモミ式発火法のほうが楽なんじゃないか・・・と気づいた模様)

さて、感のいいオタクの人は気づいたかもしれないがアイスマンは火打金を持っていません。

ってことで次のアイスマンチャレンジは黄鉄鉱と瑪瑙で発火しや~す

 

皆も火打金使って火熾しやろないか?

この記事を書いた人

kamisiro
kamisiro
ヒトはどこから来てどこへ行くのか・・・ワタシは常にこの地球と人類の真実を見極めています。そう、人間とは一体何の為に存在するのかッッ!?ヒトと宇宙は・・・一つ・・・この時空において距離など意味をなさないッッ!!『こ、コレは!あっ・・アァアー!』ブワヮアアアッッシュワアワワワ~~~ン!(←ホワイトフェードアウトした音

常に脳内●薬の分泌が過剰状態のkamisiroと申す

・好きな漫画

ホーリーランド、寄生獣、ヴィンランド・サガ、銃夢、魔法先生ネギま!、ワールドトリガー、喧嘩稼業、ドクターストーン

・好きなアニメ

無限のリヴァイアス、スクライド

【学歴】学歴等不要ッッ!尺八の練習でもry
【仕事】誰得情報だよww

最近30過ぎてコーヒー飲み出しました、スーパーで買った豆を轢いてドリップしてるだけなのに「サードウェーブコーヒーwww」とか意識高い系の雰囲気出してるのが流行り。

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