せっかくの休日ですから、楽しみませんか?

LinkStationのHDDが壊れていたので新しいHDDに交換したお話

今回の内容は実行するとメーカー保証対象外になります。
なにかあっても自己責任でオナシャス!

倉庫の中を整理していたら無造作に置かれたHDDが見つかりました。

よく見たらネットワークハードディスク(今ではNASという呼称が一般的かな?)の不朽の名作「LinkStation」ではありませんか!

※懐かしのLS-VLシリーズ。このモデルは1.0TBのHDDが搭載されている「LS-V1.0TL」でした。

独特の曲線を描いたこのデザインは、ある程度パソコンをいじってきた人たちにとっては懐かしさ(または壊れたことによるトラウマ)を覚えるのではないでしょうか?(現行のバッファロー製の外付けHDDはデザインが違いますからね……)

それはさておき、なんで倉庫に突っ込んであったんだっけ?まぁいいか。

もはや当時の記憶はないので、とりあえずルーターにつないで様子を見ることにしました。

結果的に動かなかった

ACアダプターを繋ぐとすぐに電源が入ります。(電源スイッチくらいあってもいいのになーと思った)

正面上部のランプが青く光ってHDDもモーター音がするのでいけるかな?とも思ったのですが、パソコンから「NAS Navigator(ネットワーク上にあるバッファロー製のNASを検索してくれる公式ツール)」を使ってステータスを見てみたら・・・

「EMモード」

という見慣れない言葉が赤字で表示されていました。

※バッファロー公式のサポートページより拝借。

細かいことはおいといて、このEMモードはHDD内にあるファームウェアがぶっ壊れてて読み込めないと引き起こされるようです。

原因として考えられるのは

  1. 何らかのトラブルでファームウェアが壊れている
  2. 普通にHDDがイカれてる

の2つです。

単純にファームウェアが壊れているだけの場合は、ファームウェアをアップデートすれば直りますので対処は簡単です。

公式のダウンロードページから最新のファームウェアを充ててあげれば無事解決ですね。

自分も最初はそうなのかな?と思ってファームウェアアップデートを試してみました。

Nas Navigatorにも表示されてるんだから多分大丈夫っしょ、という根拠のない自信もありました。

その結果

『HDDのパーティション情報が確認できませんでした。ファームウェアをアップデートすることができません。アップデートを中止します。』

なんか一方的に中止されちゃいました・・・。

結論から言うと「HDDがぶっ壊れてるから無理」ということです。

これはもうケースをこじあけてHDDを取りかえるしかなさそうです。(どうせメーカー保証もないし、ダメならダメで別に困らないので)

ここから先は自己責任ゾーンに入りますので、どうなってもいいという方だけ実行してくださいね。

単純にHDDを入れ替えればいーんじゃねーの?

ダメです。

LinkStationのみならず全てのNASはパソコンみたいにOSを持っています。

なのでUSBハードディスクみたいにHDDを入れ替えておしまい!というわけにはいかないのです。

NASとして起動するためのシステムを入れてあげないと起動してくれません。

そしてそのシステムをHDDに入れる作業がぶっちゃけ面倒くさいのです。

だから「Linkstation HDD交換」とかでググると難しそうな内容のページばかりがヒットします。

具体的な手順や内容はそうした詳しいページにお任せするとして、簡単に「何を用意して」「どんなことをすれば正常なLinkStationに戻せるのか」をここに残しておこうと思います。

準備するもの

新しいHDD

3.5インチのSATA接続のヤツなら何でもいいんですが個人的なオススメはNAS向けにチューニングされた「WD Red」がいいと思います。

他に余ってるHDDを持っていればそれでもいいです。

ただし、新品じゃないHDDを使う場合はあらかじめパーティションを削除しておきましょう。やり方がわかんない人は検索してね☆

LinkStationにシステムを転送するためのパソコン

これも何でもいいですが自分は予備のノートパソコンでやりました。理由は単純にLANケーブルの抜き差しがしやすかったからです。

最新のファームウェア

バッファローの製品ページからあらかじめダウンロードしておきます。

あとで内容をいじったりTFTPサーバーソフトで転送したりするので、なるべくわかりやすい場所に保存しておきましょう。

オススメはCドライブ直下です。

LANケーブル

パソコンとLinkstationを直接つないでやる方法が簡単なので1本用意しておきましょう。Linkstationが自動判別してくれますのでストレートケーブル(普通のやつ)で大丈夫です。

TFTPサーバーソフト

Linkstationというコンピューターにデータを転送するためにはTFTPサーバーというものを使います。今回はパソコンのLANポートとLinkstationのLANポートを直接つないでLinkstationが正常に立ち上がるのに必要なファイルを転送してあげるのにTFTPサーバーソフトを使います。

作業して気づいたこと

ツメが折れるのを気にせず開ける

ケースはネジが一切使われておらず、全部ツメでとめられています。

そしてこじ開けると簡単にポキっと折れてしまいます。(開けたことがわかるようにあえてそうしているのでしょう)

最初は上の画像のように3カ所の深い穴をみつけて、そこをクリップや細長い針のようなもので押します。

押すと弾力があることがわかると思います。

押した状態でうまく力を入れていくとケースの上部が少し開いていきます。

私は力を入れ過ぎたのでツメが全部バキバキになりましたが気にする必要はありません。

もともと保証なんてないですし、ケース全体でツメは10か所以上ありますので、最低でも2~3個か所くらい残っていれば十分閉じることができます。全部折れてもテープで止めればよし!そのくらい思い切ってバキっと開いていきましょう。

完全に開いてHDDが見えてきたら上部のFAN OPENというネジを外して、さらに内部のトレイにある4カ所のHDD固定ネジを外せばHDDを取り出すことができます。

家に転がっていたWD Redの2TBに換装する図。

 

もともと入っていたのはWD caviar Greenでした。

常時稼働させるNASにGreenはちょっといただけないですねー。

そういったところも含めてさすがバッファロークオリティという感じですが・・・。

「WinRAR」はあらかじめインストールしておく

細かい作業内容は詳しいページを見ていただきたいのでここでは書けませんが、ファームウェアのファイルをイジるのに「WinRAR」というファイルの圧縮や解凍をすることができるソフトがあると大変便利です。

作業自体は一見すると細かい内容に見えますが、ファイルを解凍して名前を変えたり、一部を削除するだけのシンプルなものになっています。手順通りにやれば素人でも問題ないでしょう。

ちなみに私はWinRARはインストールしてなかったので、新規でインストールして活用しました。

え?ファイル共有時代からお世話になってるからとっくにインストールされてるって?そうですか・・・

ざっくりとした作業の流れ

  1. ケースをこじ開けてHDDを交換します
  2. ファームウェアをダウンロードして解凍しておきます
  3. 解凍したファイルから「initrd.img」と「uImage.img」をさらに解凍して「initrd.buffalo」と「uImage.buffalo」を作成したりファームウェアをいじって改造したりしておきます。(内容は詳しいページを参照してね!)
  4. パソコンのIPアドレスを固定するためにネットワークアダプタの設定から有線LANの「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」に進んでしかるべきアドレスに変更します。(内容は詳しいページを参照してね!)
  5. ここまで準備ができたら「TFTPサーバーソフト」を起動して、「initrd.buffalo」と「uImage.buffalo」が置いてあるフォルダを読み込むように指定しておきます。
  6. LinkStationにACアダプターを繋いで起動させます。まだまっさらなHDDなのですぐに赤ランプが点滅します。
  7. Functionボタンを押します。これを押すことでTFTPサーバーにデータを読みに行ってくれます。
  8. パソコンのタスクトレイにあるTFTPアイコンの通知に「リードアクセス」と出たら成功してます。
  9. LinkStationのランプが青点灯になっていることを確認したら、いよいよファームウェアのアップデートをします。さきほど改造したファームウェアアップデータが入っていることを確認してアップデートを実行します。
  10. しばらく待ってアップデート成功すると無事に正常なLinkStationになります!

こんな感じですかね。

ファームウェアアップデート中の様子。まだ型番に「EM」がついているので復旧モード中であることがわかります。

 

作業後・・・

無事にアップデートが終わると「EM」の表示も取れて正常な状態になります。

ファームも最新になってます。

データ容量も2TBとして認識されてます。

 

web設定画面にも無事にアクセスできました!

 

まとめ

LinkStationのHDDは交換するだけじゃダメです!

復旧させる場合はパソコンやファームウェアをしっかりと準備しておくことが大事です。

準備さえしっかりとできていれば、復旧作業自体は数分で終わります。

もう購入してから数年経っていて、メーカー保証も切れてるLinkStationが家にあるという方や、ジャンク品で壊れたLinkStationを直してみたいという方はやってみる価値があると思いますよ。

LinkStationは往々にして購入時点でのHDDがショボい(シーゲートの安いヤツか、WDの普及品でしょう)と思いますので、自分でWD RedのようなNAS向けのHDDにしたいという人もいるかもしれませんね。

まぁそんな人は今ならQNAPとか高性能NASケースを買ってきて、自分でNAS組んじゃうよね・・・。

この記事を書いた人

samacon
samacon
こんにちは、samaconです。
主に【旅行・鉄道・料理・デジモノレビュー】中心に記事かいてます。
【生年月日】昭和の終わり
【在住地】田舎(千葉)
【これまで】大学卒業後サラリーマンとして電気屋へ就職。そこそこ楽しかったが休みがなさ過ぎて精神的に脂肪していたところで退職してフリー化。
【趣味嗜好】
・鉄道⇒最終的には全線完乗が目標。
・ギター⇒結婚式の余興レベルならなんとか。
・草野球⇒人足りなかったら喜んで行きます。
・デジモノ収集⇒最近はメルカリで断捨離しまくってます。持ってても仕方ないのでね……。
タグ:

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

サイト内検索

スポンサードリンク