せっかくの休日ですから、楽しみませんか?

都会人のための「ワンマン列車」の乗り方まとめ

日本各地に張り巡らされている鉄道網。

かつては人員輸送の要として絶対的な存在でしたが、道路の整備と自家用車の普及により都市部以外では存在感が薄れてきています。

しかし運行時間の正確さや安定した輸送力は健在で、車社会の地方でも学生や高齢者の足としてまだまだ欠かせないのも事実。

そんな地方の鉄道(いわゆるローカル線)に多い運行形態が「ワンマン列車」というものです。

同じ鉄道とはいえ、都市部の鉄道に慣れてしまっていると意外とワンマン列車の乗り方を知らない方も多いはず。

そこで今回はワンマン列車の乗り方とおススメの楽しみ方を個人的な感想を添えて書いてみようと思います。

え?乗る機会なんてないから知らなくてOK?

そんなこと言ってると転勤で過疎地に飛ばすぞワレェ!(冗談です)

ワンマン列車とは

ご存知だと思いますが、ワンマンとは「運転士しか乗務していない」という意味です。

路線バスを想像していただくとわかる通り、運転士が運転・ドアの操作・お客さんの対応を1人でこなしています。これと同じことを鉄道でもおこなっているところがあるんですね。

普通、鉄道は運転士と車掌という2名体制で運行されます。

運転士は文字通り運転専業で、車掌はドアの開け閉めや乗客への案内放送を担当しています。

都市部の鉄道はバスとは比べものにならない輸送力を持っています。そのため運転士が一人一人の乗客の対応をすることは間違いなく不可能です。

そのため、車掌や駅員の協力が欠かせないわけです。

裏を返せば「ワンマン列車」とは運転士一人でもでなんとかなるレベルの乗り降りしか発生しないからワンマンなんだなぁとお察しください。

限られた人数で現場をまわす、まさに人件費との闘いでもある。

ワンマン列車で知っておくべきルール3つ

1.後ろから乗って前から降りる

ワンマン列車は乗るドアと降りるドアが決まっています。

これが都市部の電車との最も大きな違いと言っていいでしょう。

基本的に乗るドアは列車の一番後ろからです。

2両以上連結されている場合は1両目の後ろのドアから乗ります。

そして降りるときは1両目の一番前のドアからしか降りられません。

理由として、ワンマン列車の走っている路線の駅は99%無人駅なので、運賃を運転士に支払ってもらわないとタダ乗りされてしまいます。

そのため、運転士が降りる人の確認をしやすいように一番前から降ろすのです。

このシステムは路線バスや路面電車にも当てはまるのでわかりやすいですね。

2.とりあえず整理券は取っておけ

※始発の駅の場合は関係ありません。

ワンマン列車に途中の駅から乗った場合に、ドアの脇にある整理券の機械が「整理券をお取りください」と言うので、よくわかんなくてもとりあえず整理券をとっておきましょう。

とある地方路線で途中の駅から整理券をとらずに乗ったことがありますが、終点で駅員に「整理券もってないっす」と伝えたらメッチャ怒られました。

その時は自己申告で「●●駅から乗ったんです!信じてくださいお願いしますなんでもしますから!(何でもするとは言ってない)」とゴリ押ししてなんとかなりましたが、これはラッキーな例です。

一般的に整理券を持っていないと「始発からの運賃」をふっかけられますので、とりあえず「整理券をお取りください」っていう音声が聞こえたら反射的に券をとりましょう。そうすれば絶対間違いないです。

3.ドアが内側に開く列車に気を付ける

ワンマン列車の中でも特に気を付けたいのが、上の画像のような西日本に多いタイプの「内側に開くヤツ」です。

このタイプはドアの付近にセンサーがついていて、乗り降りすると「ピッピッ」という音がするようになっています。

そして安全対策としてドアの段差についている赤線に障害物があるとドアが開閉できないようになっているのです。

乗り降りの客が多くなって混雑してくる終点間際にドアの付近に立つと、足が赤線にかかってしまったりするのですが、駅に着いたときに足がかかっているとドアを開けることができないので運転士に注意されて恥をかくことになります。

これもワンマン列車独特のルールなので気を付けましょう。

ちょっとお得なワンマン列車の楽しみ方

写真を撮るなら一番後ろがオススメ!

きれいで迫力のある車窓を撮影するときはなんとなく一番前に行きたくなりますが、先頭だと運転士さんが気になってあまり前に出られないし、大胆に撮影することが難しかったりします。

そんな時こそワンマン列車ならではの撮影法がオススメです。

それはズバリ「一番後ろを陣取る」のです。

車掌がいないということはすなわち、一番うしろのスペースをかなり自由に使えるということを意味しています。

上の画像もカメラを一番後ろの窓にレンズを押し付けて撮影したものです。

レンズを窓に押しつけて撮影すれば、自分の体や車内のモノが反射して映り込むのを防ぐことができてキレイな写真を撮影することができます。

動画だとアレですが、静止画の場合は進行方向はほぼ関係ありません。

事実、この画像も「先頭車両から撮影したんだぜ!」って言っても気づかないでしょ?たぶん。

時刻を事前に調べて駅を探索しよう!

この画像をみてもらえばわかる通り、ワンマン列車の走る路線は総じて本数が少なく、よそ者が気軽に乗車できる環境にない場合も多々あります。

(芸備線はちょっとヒドすぎる例ではあるが、、、)

ゆえに、事前に時間を調べておくなど計画的に行動することが求められます。

そこでオススメなのがぐるなびが運営する時刻表サイト「えきから時刻表」です。

http://www.ekikara.jp/top.htm

例えば下の画像のような時刻表だった場合の注目ポイントはココです。

えきから時刻表のいいところは、駅の時刻表を検索して乗りたい列車を選ぶだけでそれぞれの駅の到着時刻と出発時刻を表示してくれるところです。

上の画像の場合、赤枠の駅で18分間停車することがわかります。

そこで長い停車時間を利用して「いったん列車から降りてリフレッシュしようかな」とか「駅の写真を撮ってみようかな」なんて予定が立てやすくなります。

10分程度の停車時間があれば、ホームから出て駅舎を撮影する余裕もある。

駅構内を探索すると、思わぬ収穫を得られることも。

さらに、青春18きっぷのような乗り降り自由のフリーパスで乗車しているのであれば、駅前に出て買い物をしたり、停車時間や場所によってはちょっとした観光もできたりしますので「出発までの時間」の使い方次第で旅の面白さも少し変わってくると思いますよ。

ワンマン列車で旅ができたら鉄道上級者!

今は車で秘境巡りや観光スポットに行くことができるので、旅をするのに手軽な時代になったといえます。

あえて利便性の低い地方の鉄道で旅をするのは時間ばかりかかって非効率かもしれません。

でも、だからこそあえて言おう。鉄道の旅は上級者向けであると!

「●●へ行って、××を見て、▲▲を食べて……」というような日本人にありがちのスケジュールガッチガチツアー。

もちろんそれは否定しません。少ない自由時間を有効に使っていかに効率よく旅を消化するかというタイムアタック旅行も乙なものです。

一方で、ただ移り行く景色を眺め、着いた場所にたまたまあった小汚いお店に入ってみたり、聞いたことないような名物を発見して食してみたりというような「力の入っていないゆっくり旅」がよく似合うのがこのような地方鉄道のワンマン列車だと思うんですよね。

さすがに事前計画なしでいきなり特攻すると、帰りの列車がなかったり、何もないところで降ろされて路頭に迷うことになりかねないので、ある程度の下調べと行程の確認は必要です。さすがに冬に屋外で夜を明かすことになったら生死に関わる問題に発展しますからね。そういうところも上級者向けと呼ぶゆえんです。

都会の列車とはなにもかも違うローカル線のワンマン列車。

人で込み合う長い列車に疲れたら、1両でノロノロ走る列車に揺られて景色を見ているだけでも非日常な感覚に浸れますよ!

この記事を書いた人

samacon
samacon
こんにちは、samaconです。
主に【旅行・鉄道・料理・デジモノレビュー】中心に記事かいてます。
【生年月日】昭和の終わり
【在住地】田舎(千葉)
【これまで】大学卒業後サラリーマンとして電気屋へ就職。そこそこ楽しかったが休みがなさ過ぎて精神的に脂肪していたところで退職してフリー化。
【趣味嗜好】
・鉄道⇒最終的には全線完乗が目標。
・ギター⇒結婚式の余興レベルならなんとか。
・草野球⇒人足りなかったら喜んで行きます。
・デジモノ収集⇒最近はメルカリで断捨離しまくってます。持ってても仕方ないのでね……。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

サイト内検索

スポンサードリンク