せっかくの休日ですから、楽しみませんか?

誰でも書ける!中学生・高校生向け読書感想文の書き方

お世話様です、aokageです。

そろそろ夏も終わろうかという時期になりましたが、学生の皆さんは宿題の進捗いかがでしょうか?

特に後回しにしがちで面倒な宿題ワーストクラスの「読書感想文」の書き方をまとめておきます。

ちなみに箔が付くかはわかりませんが、私は十数年前に「郵便局長賞」をもらったことがある程度には作文系の宿題が得意でした。(賞状失くしちゃったので証拠はない。。。スミマセン)

へーこんな書き方もあるのか!くらいに参考にしてもらえたら嬉しいです。(作文は得意でもブログ記事が得意とは言っていない)

本の選びかた

キーワードは「最初の5ページ」

できればネット通販で適当に選んで買わずに、書店に行って選ぼう。なぜならば、実際にペラペラページをめくりながら本を選ぶことができるから。(もちろん長時間の立ち読みは本屋さんの迷惑になるのでしないこと!)

特に大事なのは本文の「最初の5ページ」だ。

本を書く側の人にとって、一番大事なエッセンスについて考えたことがあるだろうか。ワクワクする内容?衝撃の結末?それとも複雑な伏線?違う。

「最後まで読んで楽しんでもらうこと」だ。

ゆえに、ほとんどの作家さんは本を作るとき「最初の5ページ」に力を入れ、本の雰囲気を表していく上で少なくとも全体の85%はその5ページで伝わるように書く。つまり逆を返せば

「最初の5ページが合わない本は読み切れないか、読むときに苦痛をともなう」ということ。

ゆえに、本を選ぶときには実際に本屋さんに行って実物を手にとり、本を汚さないように注意しながら最初の5ページをパラパラっと読んでみよう。いけそうだな!読みやすいな!と思えばその本を買うべし。合わない本を読むのは苦痛だし、下手したら感想文を書くどころか本を最後まで読み切ることすらできないかもしれない。

学校や先生から本を指定されている場合

学校から指定されている本たちがあるのならばその中から出来るだけ楽に読めそう、もしくは少しでも興味のあるものを。なぜか読書感想文が苦手な人ほど、難しそうな本を選びがちです。

難しい本を選んでアレコレ悩むよりも、出来るだけサクサク読め進められそうなものを選ぶほうが、後々作文に落とし込んでいく上でも楽ですよ。

自由に1冊選んで書く場合

この時期、優秀な書店員さんが居る本屋さんに行けばイチオシ作品が店頭に並んでいることが多いのでその中から選ぶと良い。間違っても「文科省推薦」みたいなつまらなそうな本を選ばないこと。大人が読ませたい本と、「実際に自分が読んで読書感想文にできそうな本」は違う。絶対に違う。(経験談)

本の読みかた

ポイントは「2種類のフセンを使い分ける」こと

まずフセンを2種類(A、Bとする)用意しよう。できれば色が違う2種類を用意する。本を読み進めながら、ポイントとなるページにフセンを貼っていって「感想文を書きながら読み返しやすい」状態にしていこう。

フセンA。1種類は「自分が面白い!」と思ったところ。イチオシポイントがあるページに貼る

フセンBは「自分が悲しみ、怒り、疑問を感じたところ」に貼る。ちょっとマイナス感情になったところを選ぶと良い。どんな作品にも「谷」と呼ばれる読者の感情を大きく動かすことを目的とした場面がある。作品の登場人物がピンチになったり、不幸になったり、なにか壁にぶつかって悩んだりするところだ。こういったポイントを見つけたらフセンをつけていこう。

本を楽しみながら読む場合

もちろん1ページめから順に読んでいこう。本の作者が想定しているのもこの読み方だ。せっかく本を読むのだから、読書そのものも楽しみたいと思うなら普通に読み進むべし。あ、夢中になりすぎてフセンを貼るのは忘れないようにね?

楽に読みたいなら、「最終章」から読む

もう読書感想文さえ書ければいい。本を読むことそのものが苦痛で早くこの宿題を終わらせたい。。。と思うなら、邪道だが「本のラスト直前のシーン」ぐらいから先に読もう。

作者は作品を通して何を伝えたいのか。もしくは、どんな物語で終わらせるつもりでこの本を書いたのか。それはほとんどが「本の最後」に集中している。

私が最初に書いた方法を使ってその本を選んでいたとき、最初の5ページは読んでいるハズだ。そして最終章を先に読む。こうすることで、その本の細かい内容は展開は別にして、「どんなふうに始まって、どんな結末なのか」がわかる状態になれる。

本を読み進めていくうえで「結末をある程度知っている」と読みやすさがグンと違うはずだ。一度読んだことのあるマンガや本が初めて見たときより早く読み進められるのも「わかっている」から。

結末を先に読んでしまうことで、「読書そのものの難易度」は大きく下げることができる。

読書感想文の組み立てかた

大前提は「文章は上手に書けなくていい」

文章を上手に書こうとしなくていい。そもそも「すばらしい読書感想文」は必ずしも「良い文章」とは限らないからだ。カッチリとしているけれど中身のない読書感想文より、つたないけれど一生懸命書いた読書感想文の方が100倍優秀。文章が上手かどうかなんてそんなことは全然気にしなくていい。どうせ読むのは先生一人だ。

郵便局長賞を狙いに行く読書感想文は総じてつまらない文章になっちゃうんだけどな。読ませるのではなく、賞を選ぶ人狙い撃ちだし

感想文のタイトルは「最後につける」

作文の苦手な人はタイトルを最初につけたがる。最初にタイトルをつけると、感想文全体の方向性にしばりが出てしまい、作文を書きづらくなる。こんな経験はないですか?

・とりあえずタイトルをつけて書き始めたけど、なんかタイトルと合わない作文になったからタイトルを変えた、もしくは作文の内容を修正した。
・タイトルをつけたは良いものの、作文づくりが進まない

タイトルは結論、内容ありきでつくもの。タイトルに悩んだら「○○(本のタイトル)を読んで」で別にいいんだけれども、「それっぽく」見せたいならちょっと凝った名をつけるとオシャレになるし、むしろ最初につけると作文がしづらくなる。タイトルつけは最後でいい。

感想文の最初は「表紙の絵を褒める」「その本を選んだ理由」の2つを書く

文庫本を選んだのなら似たり寄ったりでシンプルな表紙なので表紙を褒める必要はないが、表紙がその本独特のものになっているのなら、そこは最初にもってきて使おう。作文の文字数をかせげる。

この本は表紙が面白い。だって○○なんだもの。○○が目立っている本を私は本屋さんで見たことがない。

こんなふうに書き始めるだけで、あなたの読書感想文は急に「オリジナル感」が出る。そして文字数も稼げる。すばらしいことだ。ちなみに↑の文章「→この~ない。←」は本の題名を○○で略しているのに約50文字ある。仮に作文用紙5枚で2000文字相当を書かなければいけないとしてもすでに3%近く稼げたことになる。

また、なぜその本を選んだのか、も感想文の最初に入れていこう。ここも正直に書いていい。本屋さんでこの本を見つけて最初の5ページ読んだら面白そうだったからこの本を読み進めてみることにした。これも立派な「感想」なんだ。その本を選んだあなたの感情はぜひ使っていこう。さらに選んだ理由がもうひとつくらい書けて最初の200~300文字程度埋まるとgoodだ。

本を読んだ感想をひとことでまとめる

最初のつかみができたら、次に書くべきことは「本を読んだ全体の感想をシンプルにまとめる」ことだ。ちなみにこの「本を読んだ全体的な感想」をダラダラと指示された作文用紙の枚数分埋めるといつもの「クソみたいなイヤイヤ書いた作文」が出来上がる。それはちょっとかっこ悪いので、「シンプルに」本全体の感想を書こう。できれば100文字程度でまとまると良い。

目安として、ここまでで400文字前後(一般的な原稿用紙1枚分)になっていれば順調と言える。この時点で「たくさんかいた!原稿用紙2枚目が終わる!」みたいな状態だとクッソ薄いしょーもない作文になってしまっているのでちょっと煮詰めて文字を減らそう。

本のマイナスポイントを自分の過去経験と重ね合わせる

次に書くべきことは、「自分の過去と本の内容を踏まえてふりかえる」ことだ。本を読みながら貼ったフセンの「B」を使おう。

本の中のピンチなポイント、嫌な部分と、自分が過去に経験した失敗談や辛かったことを重ねて振り返っていこう。

・部活動で練習を頑張っているのに、上達せず悩んだ
・お友達に不用意な一言を言ってしまい喧嘩になってしまった
・おこづかいを無駄遣いしてしまった

こんな日常の中にある自分の失敗談や教訓となるべき経験を、作中の主人公が味わっているマイナスポイントとくっつけていく。

例)

主人公が〇〇で敵に負けて仲間が傷ついてしまい、大切な宝物も奪われて凹んでいるところが、自分の過去と重なってしまって辛かった。思えば、私も吹奏楽部で楽器をやっているが、好きな曲なのにどうしても吹けないフレーズがあって悩んでしまったことがあった。あの頃はとても苦しかった。そのフレーズが上手くいかないおかげで、同じ楽器を担当している同級生にパートを取られてしまい悔しい思いをした。

みたいな。つまり「本の中で味わったマイナスを、自分の生活のマイナスと照らし合わせてふりかえる」をやる。

読書感想文とは、「読書を通して何を学んだのか」を表すことだ。ただ感想をダラダラ書くのではなく、物語の登場人物と自分を照らし合わせて「学び」を得ることにある。

だんだん見えてきたかな?そう、ここまで書いたら次はこれを書く。

本の面白かったところと、自分が得た「経験、宝物」を重ね合わせる

フセンAで貼ったところは、おそらく「主人公が勝利・成功して何かを得た」ところや、「ちょっとしたギャグパート」になっていると思う。本の中の「面白かった!」と言える特徴的なエピソードとは、そういった場面であるはずだ。

そこを、自分の過去にある「良い物事の経験」と照らし合わせていく。

例)

この本の中では発見もあった。登場人物が○○のシーンで仲間と大笑いしているところを読んで、思わずハッとした。私も、部活動のなかで大切な友人とくだらない会話で笑っていることが多くある。確かに部活の練習は厳しくつまらないものだが、作中で○○が辛い冒険のなかで笑っていたように、私も多くの笑顔を仲間と得ていたことに気がついた。だから、つらい練習も続けることができ、あの難しいフレーズも吹けるようになるくらい頑張れたんだと改めて感じることができたシーンだった。

このように、先に書いていたマイナスシーンと連動していると良い。作例では吹奏楽部の部活動を例にして上げたが、自分の過去の経験と照らし合わせて「気付き」と「経験」が振り返ることができればなんでも良い。物事の大きさの大小はここでは関係ない。

「読書を通して気づき、学べました」

という結論にもっていけさえすれば良い。

読書感想文のまとめかた

ここまで書いて、今までの振り返りと気付きを出来るだけコンパクトに、シンプルにしたものをもう一度書き、「…を学べたことはこの読書において大きな収穫だった。これからの生活に活かしていきたい」的なまとめができれば完成。

さて、ここまででどうでしょう?あれだけ書くのが大変だった原稿用紙5枚(2000文字)程度の作文が、あっという間に埋まったのではないでしょうか。

本の内容やあらすじをダラダラ書くよりも、自分の日常のなかに実際にあった出来事を思い出し重ねていくだけで、あっという間に素敵な読書感想文を作ることができます。

この書き方は、「上位の賞を取りたい」や「この夏学校で1番の感想文を仕上げたい」人には少し物足りないかもしれません。

しかし、読書感想文が苦手だけど、ちゃんとした作文を書いて出したい!という人にはオススメの方法です。

ぜひ試してみてください!

おまけ。作者のオススメ図書

あくまで作者が過去に感想文作成に使った本や知人の学生さんにオススメしたほんの一部であり、(読書感想文を2~3種類書いて「得点高い方を評価してください!」とかやってる可愛くない子供だった。ゆえに感想文の作成回数も普通の学生より多いのです。)必ずしも「書きやすい」本とは限りません。何かの参考になれば幸いです。

 

西の魔女が死んだ (新潮文庫)
Posted with Amakuri
梨木 香歩
新潮社
とにかく感想文にしやすい本を!と言われたら迷わずこの1冊を勧めます。学校に対してナーバスになってしまった女の子と、西の魔女「ママのママ」=(おばあちゃん)のお話。暖かさと切なさが同時に味わえ、読者の感情が動きやすい文章運びで、読書感想文が苦手な人でもフセンポイントがいっぱいある本です。
カラフル (文春文庫)
Posted with Amakuri
森 絵都
文藝春秋
私の読書人生において最初の1冊でありベストの本です。中学生の時にこの本に出会っていなければ、ここまで読書好きにはならなかったでしょう。少し内容や書き方が柔らかいので、~高校1年生くらいまでにオススメしたい1冊
火花 (文春文庫)
Posted with Amakuri
又吉 直樹
文藝春秋
有名な芸人さんが書いて直木賞まで取った作品。マイナス感情のエリアが広めだが読みやすい。
図書館戦争シリーズ 文庫 全6巻完結セット (角川文庫)
Posted with Amakuri
有川 浩
角川書店(角川グループパブリッシング)
シリーズものですが、1巻目の「図書館戦争」だけで感想文は十分書けます。言論の自由、表現の自由を題材に「対立」構造がわかりやすく書かれており、感想文にしやすい1冊です。花とゆめCOMICSから漫画版も出ているので、そちらを先に読んで雰囲気を掴んでから読むのもありw
誰がために鐘は鳴る 上 (新潮文庫)
Posted with Amakuri
アーネスト ヘミングウェイ
新潮社
ここに貼ってあるのは上下巻の「上」です。「キスのとき鼻が邪魔にならないかしら」で有名な恋愛小説。中学生にはちょっと難しいかもしれませんが、ほとんど古典と言っていいこの作品も、恋愛小説として読めばこんなにも鮮やかなのだと思える1冊です。読書感想文における「先生ウケ」もなかなか。

この記事を書いた人

aokage
aokage
初めましての方は初めまして。そうでない方は、いつもお世話になっております。「aokage」と申します。

酒、煙草、読書、サバゲー、ゴルフ、アイドルマスターを愛する最近体重が気になり始めた30代メガネおじさん。

【自己紹介】

最終学歴:日東駒専夜間部
故郷:埼玉県美里郡
スポーツ:学生時代は野球(二塁)とテニス(ベースライン)。現在はゴルフとサバゲー
職歴:学生時代はチェーンのイタリアンレストランで副店長。家電量販店店員、広告制作会社を経て現在はしたっぱ広告系フリーランス

【趣味嗜好】

お酒:マッカラン、シーバスリーガル、イチローズモルト
煙草:CAMELナッツメンソールが廃番になってしまってからはキツ目のメンソールをウロウロ。現在はglo smooth fresh、IQOS メンソール
読書:10代の時に3年連続年間100冊読破を達成。学生時代は民俗学をニワカかじりで柳田国男、小松和彦を愛し、現在は川上稔に夢中

ゴルフ:ベストスコアは大学4年のときに86。今は平気で叩く100台に怯える日々。いわゆる「エンジョイアベレージ」です。
DR▷エース→M2(2017)10.5純正S
サブ→M1(2016)9.5speederⅡ661S
FW▷XR16(4W)純正Sシャフト
IR▷ミズノMP-66 modus3 105(R)
AW▷MP-R5 W 50° DGW
SW▷MP-R5 W 56° DGW
PT▷テーラーメイド スパイダー

サバゲー:バックアップ中心。愛銃は東京マルイ89式小銃、タナカワークスSIG P220陸上自衛隊仕様

アイマス:765ミリオンはクレシェンドブルー担当、346はトライアドプリムス担当。

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