せっかくの休日ですから、楽しみませんか?

NECの市販ルーターがMAP-EやDS-Liteの対応に消極的な理由を考えてみる。

 

遅すぎるネット速度を改善するには

最近ネットが遅い。尋常じゃないほど遅い。

嫌がらせなんじゃないかというほど遅い。

Googleで「スピードテスト」と検索すると速度を測るところが出るので計測してみて欲しいのだが、今の我が家の環境はこんな感じだ。

ダウンロード速度:0.16Mbps

驚異の遅さ。

日頃スイスイネットを使えている人にこの苦しみを理解してもらうのは困難だとは思うが、21時くらいから夜中の2時くらいまでずっとこんな感じである。

画像1枚ダウンロードするのに5分くらいかかることもあるし、ニコニコ動画なんて見ようものなら最初に流れる15秒広告の時点でバッファが読み込めず「読み込み中…グルグルグル……」という状態なのだから苦笑するほかない。

当然この状況でスマホを無線LAN接続させたところで満足につかえるわけもなく、お昼時のMVNOですら爆速に感じるレベルのパケ詰まりを感じる。

このままでは仕事や生活に支障が出るレベル。というかもう出ているので早く何とかしなくちゃならない。

そもそもなぜここまで回線が遅いのかというと、ネットを使う人が増え、大容量コンテンツも増え、クラウドサービスやオンラインサービスも増え……という感じで昔と比べてネットにかかる負担はハンパないものになっている。それを従来のIPv4と呼ばれる方式ではもはやさばききれなくなっちゃってる。

言ってみれば大型連休に話題になる高速道路の大渋滞が1年中慢性的に起きている状態である。

この渋滞を解消させるためには新たな道を作ってスムーズに流れるようにしなければならないのだが、その道のことをIPv6という。

IPv6は車線も多く制限速度もないまっすぐな道なのでビュンビュン車を流すことができる。しかもまだ利用者も少ないのでかなり余裕がある。

しかしこのIPv6を使うためには2つの下準備が必要になる。

まず1つはネット回線をIPv6に対応させること。これは各プロバイダで「IPv6オプション」みたいな名前のサービスが用意されているのでそれに申し込んでおくことで達成できる。

もう1つはIPv6接続するための機器の準備。

これは環境によっては自然と達成できている場合もあるし、ユーザー自身で整えなければならない場合もある。筆者の場合は後者だった。

具体的にはネットに加入する際に業者からレンタルする回線装置があると思うのだが、その装置の対応をしっかりと確認しておく必要がある。

(この対応の有無こそ、NECが市販ルーターをIPoE接続に対応させない大きな理由だと思われる。詳細は後ほど)

そしてひとくちにIPv6が速いと言っても従来のIPv4との互換性の問題がある。

現状ではIPv6での接続に対応していないサイトのほうが非常に多いので、IPv4接続との互換性を保たないとほとんどのサイトが利用できないことになってしまう。

そこで考え出されたのがIPv4の通信もIPv6経由でやろうという「IPv4 over IPv6 接続サービス」というもの。

これによって遅い渋滞にハマることなく快適にネットサービスが使えるようになる。

というわけで、説明が長くなったが「IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6 接続サービス」と呼ばれる方式を利用すれば、今のこの激遅ネット生活ともオサラバできるというわけだ!

で、そのIPv6って誰でも使えるの?

さきほどこのIPv6のサービスを使うためには「機器の対応が必要」という話をした。

実はIPv6のサービスを使うだけならハードルは意外と低く「IPv6ブリッジ(IPv6パススルー)機能」さえあればyoutubeなどのIPv6対応サイトにIPv6のアドレスでアクセスできますし、ひかりTVやひかり電話といったIPv6を使ったサービスもしっかり使える。

しかしそれだけではIPv4のアドレスが必要なほかのサイトたちにアクセスできないので「IPv4 over IPv6 接続」が必要なのだ。

そんな接続ができるルーターは「MAP-E接続対応」とか「DS-Lite方式対応」という形で紹介されている。

この接続ができるようになることではじめて「ネットの速度が爆速になった~!」と喜べるのだ。

さてそれでは筆者の契約プロバイダであるbiglobeのサイトでIPv6をしっかり使うために必要な機器が揃っているかチェックしてみた。

https://support.biglobe.ne.jp/ipv6/option.html(外部サイト)

ふぅ・・・。

大事なことは小さい文字で書かれているとよく言われるが、ここでも例外ではない。

とりあえず下記の赤線枠の2点に注目してほしい。

本サービスは、対応機器の有無により、動作が異なります。対応機器は以下の機種です。

– 光電話をご契約中で、回線事業者からレンタルしている光電話対応ルータ

  • RT-S300シリーズ
  • PR-S300シリーズ
  • RV-S340シリーズ
  • RT-400シリーズ
  • PR-400シリーズ
  • RV-440シリーズ
  • RT-500シリーズ
  • PR-500シリーズ
  • RS-500シリーズ(NTT東日本のみ)

– ビッグローブ光の「1ギガ対応無線LANルータ」

– 接続機器(無線LAN付き)

これは何を表しているのかというと「そこそこ新しいレンタルルーターだったらサービスに申し込めばそのまま使えるよ」っていうことである。

つまり上記のルーターたちは最初からMAP-E接続機能を持っているということである。

さて、では筆者の家にあるレンタルルーターはというと・・・

RT-200KIでしたー!古すぎィ!

当然ながらMAP-E非対応!

 

続いて

お客さまIDが「COP」で始まる光回線をご利用中で、2014年9月以前に光電話の契約をしていた場合、IPv6オプションが正しく動作しない場合があります。その場合は、接続機器(無線LAN付き)をお申し込みください。

この文章で言いたいことはひとつ。

「IDがCOPで始まる2014年9月より前に契約したヤツはツベコベ言わずにルーター借りろ!」

ということである。

これは言い換えると

「2014年9月以前の昔からの契約者は貸出ルーターがRT-200KIみたいな古いヤツだから、オプションを申し込んで回線をIPv6対応にしてもそもそもルーターがMAP-Eに対応していなくて満足に使えないから、MAP-E機能のあるルーターを特別に用意してやったぞ!喜べ!」

ということになる。

おそるおそる契約書を引っ張り出して契約IDを確認してみたところ、しっかり「COP*****」と書かれていた。

これアカンやつや!

というわけで筆者の環境ではbiglobeのいう「接続機器(無線LAN付き)」というものを借りなければならないらしい。

じゃあその接続機器(無線LAN付き)って一体なんなのかというとコレ。

NECの「WG1810HP(JE)」という機種。

実はコレ、NECのハイエンド無線LANルーター「PA-WG1800HP」にMAP-E接続機能を付加したレンタルオリジナルモデルなのだ。

性能的にハイエンド機種だし、家電量販店で販売員をやってた頃に死ぬほど売ったモデルなのでよくわかる。

これベースなのだからスペックで特に文句を言うつもりはない。

で、気になるのがお値段なんですが・・・

 

月額費用:500円(税別)/月

ぶっちゃけ高くね?

 

1年使ったら6,000円、2年で12,000円、3年で18,000円……

だいたいルーターって物持ちがいいですからよほどのことがないと買い替えませんし。

お客さんの話を聞いていても平均して5年以上は使ってると思われる。(実際超古いルーターが壊れたって相談してくる人もかなり多い)

つまりこれを5年間契約しただけで30,000円もかかっちゃうワケ。

儲かるねぇNECさん!!

 

考察まとめ

……もうわかっちゃいましたね?NECがMAP-EやDS-Liteを市販ルーターに搭載しない理由が・・・。

つまりこう考えられる。

 

・MAP-E機能を付けたルーターをレンタル専用とすることで、ソフトウェアのサブスクリプション方式のように長期で安定した収益を見込める。

・市販しないので量販店のバイイングパワーや市場価格に引きずられて値崩れすることも防げる。

・ネットワーク機器の設置を自分でやらない人たちが主な相手だからサービスの一環としておすすめしやすい。

・量販店からの理不尽な返品もない。(←ココ大事!)

 

NECとしては技術的な理由でMAP-E機能をつけないのではなく、販売戦略的な意味合いが強いものと考察できる。

現にバッファローやアイ・オー・データはハイエンドモデル中心にIPv6対応(MAP-E対応)をうたった製品をリリースしているし、今の時代はネットで調べればいくらでも情報が出てくる。詳しい人は黙って対応製品を買ってしまうのである。

NECの立場を考えると、薄利多売の量販店でしのぎを削るよりも、サービスマンにおまかせして長期間安定して使ってくれる方々だけを相手にしたほうが販売メリットがあると判断したのでしょう。

2013年に11acが登場してもう今年で5年目。

11acなんてついてない昔の無線ルーターもまだ現役バリバリなんですから、メーカーからしたら値崩れして1万円で買いたたかれて中古市場で転がされるよりも、レンタル形式にしてお客さんからしっかり3万円もらえて5年間使ってくれたほうがありがたいに決まってるよね。

 

【後日談】自分で適切なルーター買ったら速度が300倍になった

その事実を知ってしまった今、月額500円でレンタルを申し込むのはコスパ悪すぎてバカらしい。

けど今のまま0.1Mbpsでネットし続けるのはもっとバカらしい。

というわけで残された選択肢は「自分でMAP-EやDS-Liteに対応したルーターを買えばええんや!」ということになる。

いろいろ調べた結果、アイ・オー・データの「WN-AX1167GR2」が安そうなのでそれにした。ネットならだいたい6000円台で買える。

(近所の●ーズデンキに行ったら税別で7,480円だった・・・)

amazonだと前モデルの「WN-AX1167GR」も在庫があるようなので、安価なぶんそちらでもいいかもしれない。できることは同じだけど古い在庫なので自分でファームウェアアップデートしなければならない手間はあるけどね。

さっそく購入したので設置してみる。

昔のWi-Fiルーターみたいにおおげさなツノが生えていたりゴツい本体だったりすることはない。

逆に心配になるくらい軽かった。

購入した時点で最初から最新のファームウェアになっており、設定もクソもなかった。

WANポートにケーブルを差したら自動的にIPv6と認識された。ひかりTVもそのまま繋げればOKだった。

しばらくするとDHCP機能も安定してきて、ローカル機器にIPv4アドレスも割り振られたようなのでさっそくスピードを測ってみることにした。

しゅごい・・・

昨日まで0.16Mbpsしか出なかったうちの回線が51.7Mbpsという数値をたたき出した。

単純に速度が323倍になったことになる。

すげぇな、ちょっと前の草コインの高騰かよ・・・って思うほどの上がり方。

あらゆるサイトの表示速度があがり、動画も一瞬で読み込めるようになった。

ルーターを変えただけでコレですよ!そりゃ月額500円払ってもらえる自信はあるよね!

ありがとう!BIGLOBE!

今までゴミカスプロバイダなんて言ってしまってゴメン!(まぁIPoEになったのでもはやプロバイダの恩恵はほぼありませんがw

そして古くからのひかり電話利用者の方で同じようなネット低速問題に苦しんでいる方は、バカ正直に月額500円でルーターを借りるよりも自分で買ったほうがいい。

6,000円なら1年でペイできる。

2018/07/06追記

この記事を書いておよそ1か月後、なんとNECからIPoE対応ルーターが市販されてしまったではないか!

型番はPA-WG2600HP3。

ついに量販店やネットでMAP-EとDS-Liteに対応するNECルーターが購入できるようになった。

ルーターとしての性能はレンタル専用品であるPA-WG1810HPを超えており、間違いなくNECの現行ルーターで最高峰のものだ。

そして製品紹介ページにはIPoE対応、そしてIPv4 over IPv6に対応と明記されており、IPv6パススルー機能との違いが明確となっている。

高機能ゆえに現時点で税込17,800円程度での販売となっているので、筆者の購入したアイ・オー・データのルーターとの価格差が1万円ほどある状態だ。

IPv6 High Speed(2018年10月以降のアップデートで提供)などNECならではの機能もあるので、通信速度にできるだけ妥協したくないという方はWG2600HP3を使ってみてもいいのではないだろうか。

この記事を書いた人

samacon
samacon
こんにちは、samaconです。
主に【旅行・鉄道・料理・デジモノレビュー】中心に記事かいてます。
【生年月日】昭和の終わり
【在住地】田舎(千葉)
【これまで】大学卒業後サラリーマンとして電気屋へ就職。そこそこ楽しかったが休みがなさ過ぎて精神的に脂肪していたところで退職してフリー化。
【趣味嗜好】
・鉄道⇒最終的には全線完乗が目標。
・ギター⇒結婚式の余興レベルならなんとか。
・草野球⇒人足りなかったら喜んで行きます。
・デジモノ収集⇒最近は断捨離でバンバン売ったり捨てたりしてるけど

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